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ブランドムービーは、何のためにつくるのか

  • 執筆者の写真: Takahito Matsuda
    Takahito Matsuda
  • 8月25日
  • 読了時間: 3分

ブランドムービーをつくりたい。そんな相談をいただくとき、最初に映像の雰囲気や参考動画の話から始まることがあります。


もちろん、見た目の美しさや映像としての完成度は大切です。でも、ブランドムービーの役割は、そこで終わるものではないと思っています。


見終わったあとに、どんな印象が残るのか。そのブランドを、どんな存在として覚えてもらいたいのか。今回は、そんな視点からブランドムービーについて考えてみます。


かっこいい映像だけでは、印象には残らない


テンポがよく、映像も美しく、音楽もかっこいい。そうした映像は、見た瞬間に人の目を引きます。


ただ、数日後にその映像を思い出したとき、ブランドのことまで一緒に思い出せるかというと、必ずしもそうではありません。映像そのものが印象的でも、ブランドの印象につながっていないことがあります。


映像を覚えてもらうのではなく、そのブランドを覚えてもらう。

ブランドムービーでは、その違いを意識することが大切です。


ブランドムービーの役割は、空気を伝えること


ブランドには、商品やサービスの説明だけでは伝わりにくいものがあります。考え方、姿勢、時間の流れ、人との向き合い方、そこで働く人たちの雰囲気。


そうしたものは、文章で詳しく説明することもできます。でも、映像だからこそ短い時間で伝えられる空気があります。


光の入り方、人物の表情、手の動き、音、間、カメラの距離。その一つひとつが重なって、言葉になる前の印象をつくります。


言葉では伝えにくいものを、映像にする


たとえば、丁寧にものづくりをしている会社があるとします。丁寧です、と言葉で伝えるだけなら簡単です。


でも、手元を急がずに追う映像や、道具を大切に扱う様子、仕事をしている人の自然な表情を見せることで、その丁寧さは説明よりも深く伝わることがあります。


地域に根ざしていることを伝えたいなら、建物だけではなく、その土地の光や風景、人との距離感まで含めて映す。高級感を伝えたいなら、豪華に見せるだけではなく、余白や静けさを設計する。


ブランドムービーは、説明する映像というより、感じてもらうための映像に近い。

つくる前に決めたいのは、何を見せるかではない


映像制作では、どうしても撮影する場所や必要なカット、演出の話に意識が向きやすくなります。


でも、その前に考えたいのは、見た人に何を感じてほしいのかです。安心なのか、憧れなのか、親しみなのか、信頼なのか。


残したい印象が決まれば、必要な映像も少しずつ見えてきます。逆に、その軸がないままかっこいい映像を集めても、ブランドとしての一貫性は生まれにくくなります。


ブランドの印象が残る映像へ


ブランドムービーは、商品の機能をすべて説明するための映像ではありません。数十秒や数分の中で、ブランドのすべてを伝える必要もありません。


むしろ、見終わったあとに一つでも確かな印象が残ること。その印象がWebサイトやSNS、実際の商品やサービスに触れたときにもつながっていること。


そうした積み重ねが、少しずつブランドらしさをつくっていくのだと思います。


マッタ創作所では、映像をつくるとき、どんなカットにするかより先に、何を残したいのかを考えます。かっこよさは目的ではなく、その印象を届けるための一つの手段です。


ブランドの空気や考え方が、見た人の中に静かに残る。そんな映像をつくることが、ブランドムービーの役割だと考えています。

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