ショート動画は、冒頭3秒より前に勝負が決まっている
「とにかく最初の3秒で惹きつけてください」
そう頼まれることが、よくあります。
間違ってはいません。ショート動画は、最初の数秒で見るか離脱するかが決まる。数字を見ても、それははっきり出ます。ただ、冒頭を派手にすることだけを考えて撮影に入ると、大抵うまくいきません。
冒頭3秒は、結果です。原因ではありません。
何が、冒頭3秒の出来を決めているのか
誰に向けた動画か。何のために作るのか。何を、1つだけ伝えるのか。この3つが曖昧なまま撮影に入ると、フックだけ強くしても中身とつながりません。見た人は、最初の数秒で興味を持っても、すぐに違和感で離れていきます。
逆に、この3つが決まっていれば、フックの選び方は自然と絞られます。誰のどんな悩みに刺さるのか。そこから逆算すれば、驚きで止めるべきか、問いかけで止めるべきか、答えは決まってきます。
撮影前に決めていること
企画意図。何のために、誰に向けて作るのかを、カメラを回す前に言葉にしておく。
ターゲット。年齢や属性だけでなく、その人が普段どんな悩みを抱えているかまで具体化する。
伝えること。1つに絞る。あれもこれも入れた動画は、結局なにも覚えてもらえません。
フックの設計は、ここが決まったあとの話です。
フックには、型がある
視覚フック、問いかけ、結果先出し、意外性、ビフォーアフター。冒頭で人を止める型は、いくつかに整理できます。センスの良し悪しではなく、どの型を選ぶかという判断です。
同じ素材でも、問いかけから始めるか結果を先に見せるかで、続きを見たくなる理由はまったく違うものになります。プロが撮影前にフックを何パターンか用意しておくのは、勘に頼らないためです。
テンプレート通りのフックをなぞっただけの動画を、正直何本も見てきました。冒頭は驚くほど強いのに、続きを見るとなぜか薄い。型を知っているかどうかより、その型を選んだ理由を自分の言葉で説明できるかどうかが、実は分かれ目だと思っています。
3秒のために、何秒も準備する
冒頭3秒を強くしたいなら、そこだけを磨いても届きません。誰に、何を、なぜ届けるのか。そこが定まってはじめて、フックは機能します。
マッタ創作所が動画の企画で最初にやるのは、実は編集でもフック作りでもありません。目的とターゲットとテーマを、撮影前にひとつずつ言葉にすることです。地味な作業ですが、ここを飛ばした動画は、どれだけ編集を頑張っても伸びません。
派手な冒頭より先に、静かな準備がある。地味で、誰にも見せたくならない作業です。それでも、そこを丁寧にやった動画だけが、最後まで見てもらえています。




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