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麻って、悪いものですか?

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「麻」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。


現代の日本では、どこか遠ざけられているような、危険な植物という印象を持つ人もいるかもしれません。でも、ほんとうにそうなのでしょうか。


かつて日本の暮らしのなかで、麻はとても身近で、大切な存在でした。しめ縄や御札、神主が使う大幣、祝詞に用いられる布。神社では今もなお、麻が神聖な植物として扱われています。


その理由は、麻には「清め」の力があると信じられてきたからです。


神事や祭事で麻が使われるのは、空間や人の氣を清め、整える働きがあるとされていたから。実際に麻の繊維に触れると、ひんやりとしたやさしい肌触りとともに、ふっと呼吸が深くなる感覚があります。どこか懐かしく、落ち着くあの感じは、私たちの遺伝子に刻まれた記憶かもしれません。


古来の日本では、麻は衣・食・住のあらゆる場面に登場していました。衣服や帯、漁網、縄、紙、そして赤ちゃんの産着にまで。自然の一部として、祈りとともにある暮らしのなかに、当たり前のように麻が存在していたのです。


それがある時代を境に、麻は「危険なもの」「悪いもの」とされ、次第に生活のなかから姿を消していきました。


でも、忘れてはいけないのは、私たちが知っている「麻」は、本来とても清らかで、調和をもたらす植物だということ。


麻に囲まれた空間に身を置くと、心が静まり、体がほどけていく。忙しさや雑音から一歩離れ、自分の内側の声に耳を澄ませるような感覚になります。


「知らなかった」だけ。「忘れられていた」だけ。


麻は、ずっと私たちのそばにあった植物です。


もう一度、その存在に目を向けてみませんか。


あなたの暮らしの中に、麻のやさしさを少しだけ取り入れること。それが、自然とつながる小さな一歩になるかもしれません。

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